法政大学 生命科学部

当センターの上遠野客員所員が植物医科学センターの研修の一環として受け入れた直江津中学校科学部の生徒さんが、今年の2月に科学コンクールで文部科学大臣賞を受賞されました

上越市立直江津中学校は教育熱心で、その科学部では9年前から海岸に自生するハマゴウという落葉性の樹木の葉に生ずる’こぶ’に興味を持ち、研究を続けています。この’こぶ’はフシダニというきわめて小さなダニによって引き起こされるもので、中学校の先生方のご指導のもと県内の博物館や大学の協力を得ながらこのダニについて研究を続けていましたが、フシダニのことをもっと知りたいという生徒さん達の希望から当センター所員でフシダニ類の国内唯一の研究者である上遠野客員所員のところに来訪され、フシダニ類の分類や生態など基礎知識や研究方法を学んで行かれました。昨年の秋には上遠野客員所員の勧めもあって日本ダニ学会で口頭発表し、高い評価を得ました。今回、これまでの研究成果をとりまとめ毎日新聞社主催の「第59回自然科学観察コンクール」に応募したところ、最高賞である文部科学大臣賞を受賞されました。この研究では、このフシダニの生態が次々と明らかになり、中には国内では初めて明らかにしたこともありました。
 このような植物病を引き起こす生物に興味を持った生徒さん達と縁を持ち、輝かしい成果を挙げられたことは法政大学植物医科学センターとしても大変うれしいことです。これからも多くの生徒さん達がいろいろな生物に興味も持ち、すばらしい成果をあげられますことを願っています。このたびは、本当におめでとうございました。